旧車BianchiのVIA NIRONEのコンポをR8000化したのが今年の1月。
5月にフレームをRIDLEY FENIX (2017年の復刻バージョン)に切り替え、パーツをNIRONEから移植して使っていたのですが…。
ついに、憧れの電動シフト「DI2」を導入しました!
ULTEGRAグレード、ブレーキはキャリパーブレーキ用のものなので、型番的にはR8050シリーズの導入となります。
数回に分けて、そのパーツレビューと交換作業とをお送りします。
第1回はパーツの一覧と重量について。
交換が必要になったコンポたち
既存のコンポは、My BIKEにもまとめてあるように、SHIMANO ULTEGRA R8000シリーズで固めていました。
DI2導入にあたり、交換が必要になったパーツは以下のとおりです。
- STIレバー:ST-R8050
- フロントディレーラー:FD-R8050
- リアディレーラー:RD-R8050
クランク (FC-R8000 52-36Tのセミコンパクトクランク)、ブレーキ (BR-R8000)、カセットスプロケット (CS-R8000 11-32T)、チェーンは流用が可能です。
なお、2017年に限定復刻したRIDLEY FENIX(通称FENIX無印)は、もともとDI2対応フレームのため、ケーブルの内装化が可能です。
そもそも2013年ごろにリリースされたフレームなので、ケーブルは内装、バッテリ外装に対応したフレームなのですが、バッテリはシートポスト内に内装が可能なので、現在主流のフレームと同様の内装による組付けが可能でした!
新たに用意したパーツたち
電動コンポ=無線と思ってしまいがちですが、基本的にすべて有線です。
シフトワイヤーの代わりに電装系のケーブルがもろもろ必要になるのです。
同時に、ケーブルを分岐させる「ジャンクションボックス」といわれるパーツやバッテリーも必要になります。
今回用意した電装系パーツと型番は以下の通り。
- ジャンクションA:SM-EW90-B
- ジャンクションB(内装用):SM-JC41
- Di2内装用バッテリ:BT-DN110-1
- Di2ケーブル:EW-SD50 (7本)
- Di2ワイヤレスユニット:EW-WU111
ケーブルは、取り付けする場所により必要となる本数が異なります。
- 右シフターからジャンクションA:350mm
- 左シフターからジャンクションA:350mm
- ジャンクションAからワイヤレスユニット:200mm
- ジャンクションAからジャンクションB:1200mm
- ジャンクションBからシートポストに内装したバッテリー:750mm
- ジャンクションBからFD-R8050:350mm
- ジャンクションBからRD-R8050:650mm
僕の場合、ハンドルバーは400mm、フレームサイズはSサイズなのですが、それぞれのケーブル長はこんな感じでした。
ジャンクションAからワイヤレスユニットは非常に距離が近いので、200mmもいらなかったかも。
これらのコンポ/電装系パーツ・ケーブルに加え、さらに充電器兼設定に利用するPCとの接続ケーブル「SM-BCR2」が必要になります。
DI2の診断ツールである「SM-PCE1」は、トラブルがない限り必須ではないようですね。
とまあ、細々と必要になるものがあり、全部をバラで買うと結構な金額してしまいます…。
今回は、お小遣い式サラリーマンの強い味方オリコさんを利用できることから、CROWN GEARSさんのBuilt-inキットを購入させていただきました!店頭で購入しましたが、細かな質問に答えていただいたスタッフの方、ありがとうございました。
購入時点で税込12万円也。
記事執筆時点ですべてをamazonでバラで注文しても12万3000円ぐらいになるし、某ショップでは「だいたい15万円くらいですかね〜」と言われていたことも考えると、実店舗販売で店員さんにいろいろと聞きながら買えるという点では、かなりのコストパーフォマンスです(もちろん実店舗に行けば、ですけどね)。
東京近郊の方はぜひCROWNGEARSさんにどうぞ。
各パーツと重量計測
では、お決まりの写真レビュー&重量計測です。
FD-R8050
まずはDI2対応のフロントディレーラー、FD-R8050です。
パンタグラフ部分にモーターが入っているため、かなり頭でっかちなデザインですが、R8000から採用された新機構は全体的に頭でっかちなので、あまり気になりません。
重量は129g。機械式のFD-R8000がカタログ値で92gですので、37gの重量増です。
RD-R8050
続いて、同じくDIi2対応のリアディレーラー、RD-R8050-GS。
11-32Tという乙女ギアを突っ込んでいるので、ロングゲージ対応のもの。
こちらは外見上機械式と大きな違いは見られません。ピボット左脇にモーター部分があるようです。
重量は249g。機械式RD-R8000-GSの重量が210g(カタログ値)となっているため、こちらも39gの重量増。
まあ、モーターが入っているわけで仕方がないところですね。
ST-R8050
デュアルコントロールレバーのST-R8050。
これは予想外だったのですが、ブラケット上部に電子式のボタンがあり、なんとこれでGARMINのコントロールができるとのこと。
先日Edge 820Jのタッチパネルをどうにかしようとリモコンを導入したばかりなのですが、なんか代用できちゃいそうな気がする。
重量は302g。こちらも予想外でしたが、シフト絡みのメカがなくなる分なのか、大幅に減量されています。
ST-R8000が438g(カタログ値)ですので、100g以上の軽量化です。
あわせて、シフトのインナーケーブルとアウターも不要になりますので、そちらの分も合わせてSTI周りはかなりの軽量化。
ジャンクションA SM-EW90-B
DI2のケーブル同士をつなぎ、かつコントロールするパーツであるジャンクションAのパーツ。
末尾の-Aは3ポート、-Bは5ポートですね。5ポートであれば、左右にスプリンタースイッチなどを増設することもできます。
これをステム下に装着し、ハンドル周りのケーブルを集約します。
重量は取付用のバンド2本を入れて20g。
バンド1本は予備、バンドの重さは3gなので、都合17gということになります。
ジャンクションB SM-JC41
ジャンクションAによって1本のケーブルに集約された後、フレーム内部設置され、各ディレーラーやバッテリーに接続するためのジャンクションB。
外装式の型番は「SM-JC40」とのこと。
基本はフレームの内部に隠れてしまうため、飾りっ気はゼロ。
重量は4g。まあ、ただの中継器ですからね。
内装用バッテリー BT-DN110-1
シートポスト内に設置する内装用バッテリー。
全てを接続した後は、ジャンクションAに用意されたポートを使って充電するので、充電のたびにシートポストを引っこ抜く必要はありません。
重量は58g。詳しくは取付編でお送りしますが、付属のカラーやワッシャーを使うのはDI2対応シートポストの場合のみ。
僕が使っているfizi:kのCyrano R1カーボンシートポストはDI2対応ではありませんので、別途内装用のアタッチメントが必要になります。ので、細長いバッテリー本体以外は今回は使いませんでした。
ワイヤレスユニット EW-WU111
Bluetooth LEを使って設定変更をしたり、ファームウェアをアップデートするためのワイヤレス化キットです。
設定にスマホを使わず、PC (Macは非対応)だけで利用するのであれば必須ではないようです。
が、シンクロシフトの設定とか、出先で変えられたら便利だよね。
ブレーキのアウターケーブルとまとめるカプラー2つ込みで、重量は3g。
エレクトリックワイヤー EW-SD50
各パーツ類を結線するためのケーブルで、ソケット部分は簡易防水になっているとのこと。
型番は共通で、長さが何種類も用意されています。計7本使用します。
念の為、重量をメモ。
ジャンクションAとワイヤレスユニットを結ぶ最も短い200mmのケーブルは2g。
左右のSTIとジャンクションAで2本、ジャンクションBとフロントディレーラーの結線で1本、計3本使用する350mmのケーブルは4g、計12g。
ジャンクションBとリアディレーラーを結ぶ650mmのケーブルは6g。
シートポストに内装するバッテリーとジャンクションBとを結ぶ750mmのケーブルは7g。
最も長い1200mmのケーブルは、ステム下のジャンクションAからトップチューブに内装されてBB近辺に設置されるジャンクションBとを結線するために使います。11g。
電装系パーツの合計重量
電装系パーツの合計重量は120g。
これって、シフトケーブルの合計重量より軽いのかな?アウターケーブルってけっこう重いイメージあるし、EW-SD50はけっこう柔らかいせいで軽くなった印象を受けます。
シフトケーブル+アウターの重量を計測したことがないのではっきり言えませんが、まあ「軽くなった」と思うことにします(笑)。
というわけで、フロント/リアディレーラーの重量増を、STIレバーとシフトワイヤー比の電装パーツの軽量化でカバーして、機械式とほぼ同じような重量といった印象です。
充電器兼PC接続ケーブル SM-BCR2
最後に、こちらは本体には装着しませんが、ジャンクションA経由でバッテリーを充電したり、USBポートを通じてPCと通信するためのケーブルです。
この製品単体では充電はできず、一般的なUSB接続のACアダプターが別途必要になります。
(もちろん、PCに接続して電源を入れればUSBからの給電で充電が可能ですが、充電のためにわざわざPCを起ち上げるのもどうかと)
パッケージに記載のある「SM-BCR1」は、外装用のバッテリー充電器なので、内装式の場合はBCR2が正解。
次回は、取付・組付の手順をご紹介します!
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