今年のゴールデンウィークは、中日の5/2と5/6で有休を取っているため、怒濤の10連休。が、GW終了の1週間後 (5/14)にブルベ400kmを控えているため、ビッグライドは控えて近場をうろつくか、ゆる〜いものにしておこうかと。そこで参加したのが、Raphaと武蔵五日市にある東京裏山ベースとのコラボで企画されたひのはらぐるりライドでした。
自走参加のため、関戸橋でRCCメンバーと集合
僕はRaphaのメンバーシップ「Rapha Cycling Club」に入っていて、ライドに行く場合は多くの場合、
- 自分でルートを組んで走る(たいてい一人、たまに知り合いに声がけしてグループライド)
- RCCアプリに上げられたライドに参加(=他の人が組んでくれたルートに相乗り)
- RCCメンバーだけではない、オープンライドなどに参加
のかたちになることがほとんど。今回は2と3のミックスで、オープンライドのRCC参加枠がRCCアプリにアップされ、それに参加する、というかたちですね。
集合場所に設定された武蔵五日市駅は、自宅からだと電車でのアクセスが非常によろしくないため、あちら方面に行く場合にはほぼ自走でになります。RCC参加メンバーは全員が自走とのことだったので、結果多摩川サイクリングロード沿いの関戸橋で集合し向かうことに。
今日の装備は、一度ブルベモードから通常モードに戻した構成。といっても、新調したタイヤ “AGILEST TLR 30c”は継続使用が決定したので、ブルベモードからの変更点は、ハンドル周りのマウント類ぐらいかな。まあ、逆に言えばこれが通常のモード。
合流後、多摩川サイクリングロードは安全ペースで走行。五日市街道(睦橋通り)に入った後は、信号間は40km以上で巡航する鬼モード。つかあそこ、登り基調ですよね…。CXのトップカテゴリのライダーに引いてもらったのが間違いか(笑)。
東京裏山ベースでオープン参加メンバーさんと合流
おかげさまで武蔵五日市に着くころにはすっかり出し切った感じ。今日これから東京都内でも屈指の斜度を誇る峠、風張林道に行くのに…。
オープン参加のメンバーさんたちとも合流し、参加者全員に「あたり前田」とのコラボ「プロテインクッキー」が振る舞われました。
その後は、ライドリーダーからのブリーフィング、東京裏山ベース店長神野さんからのお言葉をもらい、この日のテーマは「地元民の方に声を出して挨拶しよう!」に決定。
東京裏山ベースは、檜原を楽しむためのイベント企画やカフェ、レンタルサイクルやシャワー、更衣室などを提供してくれているサービススポットで、都民の森や風張林道、入山峠、時坂峠、神戸岩など武蔵五日市〜檜原の峠を走り終わった後のリフレッシュスポットとしても超オススメ。輪行で荷物が多いときなどは、ロッカーに預けて身軽に登ったりしてもいいし、その意味でもベースキャンプ的に利用できますね。実際、トレランの人たちもチラホラ。
前半は、檜原街道の裏道を抜けて十里木へ
いざ、ライドスタート。
前半は、交通量の多い檜原街道は避け、星竹エリアを抜けて走ります。今日のテーマである「地元の方に声を出して挨拶」もはかどりますね。「こんにちわ〜」の一言だけなのだけど、それだけですれ違う人たちの顔が明るくなることがよくわかる。やっぱりいいですね、こういうコミュニケーション。
林道を十里木の交差点で抜けた後は、檜原街道を進み、檜原村役場の先、橘橋交差点を右折します。
左折すると都民の森、右折すると時坂峠、払沢の滝、風張林道に向かう交差点ですね。
風張林道のスタートまで10km以上、ゆるゆると登っていく
よく言われるのは、都民の森が20km以上かけて登っていく標高を、風張林道は4kmで登る、と。が、林道に至るまでの道が10km以上と長く、この道のりでもゆるやかに登っていきます。が、途中までは交通量に見合わないほど道が広く、かつ北秋川沿いのいい雰囲気の中を走って行ける。何度も走っている道ですが、天気がよく気持ちのよい風と新緑の中を走るのはまた格別。
風張林道、いざスタート
橘橋から走ること約13km、道幅が狭くなり斜度が上がると、あの「魔界の入り口」に到着。
何度見てもこの入口は「これから登らせるよ?いいの?」というメッセージを投げてくるように感じる…。車のUターン用に開けた部分で休まず、ここまで暖めた身体で一気に登ろうと峠をスタート!
風張林道が強烈なのは、序盤の1kmの「檜原きのこセンター」まで。この区間は、瞬間斜度20%がちらほら、おおよそ15%〜18%固定とかなりの激坂。この1kmで身体の斜度計が完全にぶっ壊れるので、斜度が10〜13%ぐらいに落ち着く残り3kmは「斜度が緩んだ〜」と感じるわけです。いや、その斜度でも十分に激坂なんですがね。
ちなみにこのスタート地点は「風張林道」のスタート地点ではありません。異常な激坂の終点であるきのこセンターから風張峠の頂上までが、管理区分上の風張林道ですね。まあもうめんどうなので、この地点から峠の頂点までを「風張林道」と呼んじゃってますが。
ちなみにワタクシ、絶対的なパワーにかける人間のため、激坂は超がつくほど苦手。ギアを使い切りケイデンスでは登れなくなってしまった後はもう、転ばないように体幹でバランスを取りながら重いギアを低ケイデンスでひたすら耐える。このあたりはシクロクロスでだいぶ鍛えられましたね。シクロクロスを始めてから、バイク上での重心をすごく意識するようになり、それがヒルクライムにも活きている気がします。が、まあもっとパワーウェイトレシオ (PWR)を上げないと、早く登れるようにはならないな。まあそのあたりは自分の課題。
このキツい峠を登りたくなる理由はやはり、眺望でしょうね。きのこセンターを越える前に1箇所、超えてから頂上手前1kmぐらいに超絶絶景ポイントがあります。ぶっちゃけ、この眺望を見に来ていると言っても過言ではありません。都民の森を登り、下りを風張林道で、というルートを組んでもこの眺望は見られるのだけれど、やはりそこはヒルクライムの楽しさと裏表。登りで見た方が気持ちいいってもんです。
足つきなしで登ってからこの景色を楽しみたかったので、とりあえず一度頂上まで登り、その後このポイントまで下ってきました。この日は風も気持ちよく、快晴。遠くは東京スカイツリーまで視認できました。やはりよき景色かな。
頂上横にあるトレイル、毎回気になるのだけれど、やはりシクロクロスバイクではちょっと厳しいルートのようだ。「行けなくはないけど、楽しめないかも」とのこと。うーん、MTBほしい。
都民の森で休憩後、長い長いダウンヒルへ
無事峠の頂上に至った後は、メンバーの到着を待ち、東京都道路最高地点の碑を見た後に都民の森までダウンヒル。天候もよく、コロナも落ち着いていたためか、多くのサイクリスト、登山客にあふれ、久しぶりに活気のある都民の森を見たような気がします。
名物の団子とカレーパンを食し、ちょっとダウンヒルで冷えたのでホットコーヒーもいただきました。美味かな。
都民の森は、若干のアップダウンを繰り返しながら登っていく峠なので、ダウンヒルでも若干の登り返しがあります。が、基本は下りですし、ツーリングのバイクやドライブの車も多いので、気をつけて下ります。グループの人数が多い場合は、3人一組ぐらいでまとまり、少し間隔を空けたほうが、後ろから来る車が抜きやすく交通フレンドリー。
肉の松村でおいしいコロッケをいただいたあと、裏山ベースにゴール
武蔵五日市市街まで降りてきた後は、肉の松村さんでおいしいコロッケをいただきました。地元の秋川で育てられた「秋川牛」という珍しいブランドお肉を使ったコロッケとのこと。サックサクの食感とほっかほかのジャガイモが美味でした。その後、スタート地点だった東京裏山ベースにゴール。
ゴール後は、裏山ベースでおいしいコーヒーをいただきました。
檜原エリアにはもう数え切れないくらい来ているのだけれど、こうした地元のお店に寄ることはほとんどありませんでした。僕らのようなサイクリストがその行き先の地元の人を豊かにするためには、こういう観光もすごく大事なんだなぁと改めて感じました。単にトレーニングするのものもちろんいいのだけれど、自転車本来の「楽しさ」を思い出すライドとして、地元の観光場所を組み込んだルートを引くのも、すごく大事なことなんですね。
帰りも自走・永田橋通りから新青梅街道経由で帰る
他のRCCメンバーはすっかりお酒を飲んでしまった(というか、走り終わってビール飲むために来てる的なww)ので、帰りの自走はソロでした。睦橋通りをひたすら行っても帰ることができるのですが、その少し北を回った方が快適に帰ることができるので、そっちのルートをチョイス。向かい風が着くなってきてしまったので、最後は新青梅街道を通り、車のドラフティングを利用して楽して帰りました。
結果130km強、ほどほどの距離とほどほどの登り、ほどほどの観光という絶妙なバランスのライドと相成りました。
サイクリングの楽しみ方を、自分の塩梅で広げてくれるRCCというコミュニティ
帰りに一人で走りながら、これまでの僕の自転車生活を振り返っていました。
Rapha Cycling Club (RCC)に入るまでは、ずっと一人で走っていました。入ってからもソロで走ることが多いのだけれど、グループはグループでの楽しみ方があります。また、登りの練習などは、グループで速い人も遅い人もいる中で走ったほうが絶対によい。追い込みたくても、一人ではなかなか難しいのだけれど、前に速い人がいるだけで目標ができ、結果自分が持っている以上の力を出すことができたりします。
その一方で、グループだからと言って追い込まなければいけないわけではなく、自分のペースで楽しみながら走ることもできる。RCCのグループライドって、リーダーの人たちがそういうバランスをしっかりと考えて組んでくれることが多いのです。これまで取り組んできたブルベもシクロクロスも、背中を押されたのはRCCのイベントやメンバーでした。
僕のようにソロライドを好む人間であっても、自分の塩梅でグループライドを楽しむこともできるし、いろいろな人との関わりの中で自分の自転車の楽しみ方を広げることができる。そういうきっかけを作ってくれたのがRCCというクラブでした。もともとは「ウェア屋さん」というイメージをRaphaに対して持っていた僕ですが、いまはサイクリスト個人のサイクルライフを広げ、より楽しいものとしてくれる場の提供ひいては、サイクリング文化の発展にコミットしている企業として認知するに至っています。
RCCの存在を知っていながらも入会に躊躇している方、一人で走ることに飽きてきた方、サイクルライフをもっと広げていきたい方は是非、RCCに入会いただけるとよいかと思います!
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