Honda N-BOXでロードバイク・シクロクロスバイクを車載して出かけよう

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シクロクロス参戦には車がないと…

今年は残念ながら落車の影響で参戦を控えていますが、ここ数年の冬は関東エリアで開催されるシクロクロス(CX)レースを転戦しています。関東でCX参戦経験がある方は知っているかと思いますが、シリーズ戦が開催されているのは以下(順不同)。

見ての通り、東京での開催はほとんどありません。ぼくが住む東京都多摩エリアからすると、レース会場まではだいたい100〜150kmほどの距離がある場合が多いですね。信越エリアで開催されるシクロクロスミーティングにも参加することがありますが、その場合は200kmを超えることもしばしば。

当日はだいたい、朝6時に駐車場がオープン、7時くらいから試走開始し、8時〜9時台にレーススタート。となると、そもそも始発擦らない時間に家を出ないといけません。会場が駅から遠いケースも間々ありますので、輪行でCXに参戦するのはあまり現実的ではないんですよね。

そもそもCXという競技。バイクが相当に汚れます。ゴール前後は舗装路であることが多いですが、コースの9割以上はダートや芝、ドライのコンディションでも砂埃みたいなものはいっぱいくっつきますし、雨の日のレースなんて走ろうものなら….、阿鼻叫喚の泥地獄ですよ。

雨の茨城シクロクロス・土浦ステージを走った後の愛車CANYON INFLITE

なので、洗車道具が必要だったり、替えのホイールや試走中のメカトラブルにもある程度対応できる工具や予備パーツを持っていきたい。この点からもなおさら、車が必要になっちゃうのです。

HONDA N-BOXにロードバイクは車載できるのか?

で、ようやく今日の本題です。3ナンバーのワンボックスカー・TOYOTAのVOXYと、高ハイトワゴンである軽自動車、HONDA N-BOXの2台がわが家にはあります。で、CX参戦時には、HONDA N-BOXで移動しています。なので、見出しに対する答えは、「はい、N-BOXにはロードバイクが問題なく搭載可能です!」となります。

N-BOX、かなり売れている車種ですので、中古も含めるとかなりの弾数が市場に流れています。ぼくが乗っているのは2019年式、JF3という形式ものものですが、おそらく旧型のものでも問題なく乗るんじゃないかな。

乗せ方の手順ですが、意外とスマートに乗ってくれます。

1. まず、前後輪を外す

もちろん、車のサイズがサイズですので、前後輪とも外す必要があります。車載したいバイクの数が1台なら、ホイールは素のままでも大丈夫かと思いますが、よりスマートに乗せるのであれば、前後輪を収納できるホイールバッグを用意しておくのがベスト。

ぼくはTIOGAのホイールバッグを愛用しています。1本用や2本用、サイズがいろいろとありますが、シクロクロスバイクに使うホイールであれば、29er用のものがオススメ。

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2. 助手席側のリアシートを倒す

リアシートとは2つあり、それぞれが下側に倒れるようになっています。このうち助手席側のリアシートを倒します。
こうすることによって、トランクから助手席までの空間がつながって利用できるようになります。
このように下に倒れる構造になっているからこそ、社内にロードバイクを車載するために必要な高さが稼げるのです。

N-BOX・リアシートの倒し方(ホンダ公式の取扱説明書より転載)

3. 社内のアシストグリップにインテリアバーを取り付ける

助手席の上に、乗降の際に使うことができるアシストグリップが装備されています。ここに、インテリアバーと呼ばれるパーツを取り付けます。アシストグリップ両端に引っかけて、カーテンレールのような機能を果たしてくれるパーツです。

Amazonや街のカー用品店で1,000円もせずに手に入れることができるかと。

4. インテリアバーにサドルの先端を引っかけてバイクを車載する

インテリアバーが街のお店においてあるようなサドル引っかけ式のサイクルスタンドと同じような働きをしてくれるので、そこにサドルを引っかけて車内に収納します。

もちろん、上下を反転させて倒したリアシートの上に置いても入りますが、個人的にはこの方式のほうが取り出しがしやすく、ホイールバッグやヘルメットなどを引っかける用途にもインテリアバーは利用できますので、この収納方式が気に入っています。

バイクのサイズによっては、少し助手席を前に出す必要があるかもしれません。ぼくのサイズ(だいたい54サイズ)だと、調整できる限り一番後ろから1段階前に助手席を動かすといい感じに収まってくれます。助手席を動かさなくても入りますが、ブレーキホースやワイヤー類に変な負荷がかからないようにするために、少しだけ前に出すようにしています。

5. 100均のグッズを使ってバイクを固定&ホイール等を収納

このままでは、車の振動によって車内でバイクがぶらぶら揺れてしまいますので、これを100均で売っているゴムバンドを2本使って固定します。

100均で売っているゴムバンド・べんりベルト(© モノレビュさん)

1本は、助手席のヘッドレストの軸とハンドルないしトップチューブ付近とをつなげて固定します。こうすることで、車内でバイクが横揺れするのを防ぐことができます。

もう1本は、バイクのトップチューブ下とインテリアバー上とをゴムバンドで締めます。段差を乗り越えたときなどに車が縦方向に振れた際、インテリアバーからサドルが浮いてしまうのを防止します。
おおよそこの2本で、バイクの固定は大丈夫かと思います。

あとは、またまた100均でインテリアバーのサイズに合わせた適当なS環を何本か用意しておき、ホイールバッグの取っ手をこのS環に引っかけることでホイールの収納も完璧。

実際に収納した画像はこちら

では、実際に収納した写真を見ていただきましょう。こんな感じです。

ちょっと汚くて申し訳ないですが、N-BOXにロードバイクを車載した様子

なかなか見づらいと思いますが、車内上にインテリアバー(一部点線のように見えるバー)が見えると思います。ここにサドルが引っかかっています。

バイクの左横には、バッグに入れたホイールがS環でぶら下がっています。ヘッドチューブ付近に見えるピンク色は、上記5の工程で紹介した、助手席のヘッドレストを使ったバイクの固定部分ですね。

バイクを収納してもトランク部分はほぼ使用していない状態なので、洗車用の水タンク(トランク部左・68のゼッケンが張ってあるやつ)や、積み重ねコンテナに収納した予備パーツ類、みんな大好きアイリスオーヤマの高圧洗浄機+洗車グッズを積んでいます。

さらに運転席後ろのリアシートは全く以てフリーの状況のため、ここに着替えを入れたバッグを置き、なんならリアシートに座って着替えなんかもできてしまいます。ちなみにCXの時は、もう一つホイールセットを持っていくことがほとんどですが、それでもリアシートの半分はフリーで使えますね。

こんな感じですので、リアシートを2つ倒してしまえば、2台は余裕で収納可能です。上下位置をうまく活用して収納すれば、おそらく片側のリアシートの倒すだけで2台車載できるんじゃないでしょうか(もちろんその場合は水タンクなどは載せない前提ですけど)。

おまけ:運転が楽

CXの転戦や朝早く輪行する代わりにN-BOXで現地まで行ってしまう理由には、車載が楽以外にも理由があったりします。そう、N-BOXは高速での運転が楽ちんなんですよ。

何年のモデルからはわかりませんが、少なくともぼくが買った2019年式のモデルにはすべて、Hondaセンシングというテクノロジーが標準装備されています。で、その一部として搭載されているのが、アダプティブクルーズコントロール(ACC)車線維持支援システム(LKAS)

これは、設定した速度で勝手に走り続けてくれる機能で、前の車との車間が狭くなってきたら自動で速度を落として追従してくれます。この機能がほんとに楽で、高速運転でアクセルを踏み続けている必要がなく、足を離せておけるのです。
もちろん自動運転ではなく、あくまでアシスト機能なので、最終的なコントロールは人間が行う必要があるのですが、CXのように朝早く出発するようなシーンでは、前が詰まることはほとんどないんです。

高速に入ったら走行車線に入り、ACCとLKASをON。ひたすら走行車線を設定した速度で走ってくれます。ブレーキを踏まない限りクルーズコントロールは有効なので、時々遅いトラックなどがいたら、ウインカーを出して車線変更をしつつアクセルを踏み込んで追い抜いた後、再度走行車線に戻れば、また設定速度でのクルーズ状態に。

クルーズコントロール機能を使っているときのインパネ表示

設定も簡単で、右手親指だけで設定がもろもろ完結できます。

クルーズコントロールONの方法

そんなこんなでN-BOXでCXを転戦していたら、普段のライドでも輪行せずに車で行ってしまうことが増えました。決して輪行を避けているわけではなく、強度がそこまで強くはないライドだったら、帰りの運転もそこまで苦痛じゃないしね。
まあ、そもそも車の機能が云々いう以前に、車の運転自体が決して嫌いではないからこそ、車で行っちゃうことが多いんですが。

N-BOX、1〜2人のロード車載なら簡単にできるし、維持費も安いし、運転も楽。ロードバイクライフを楽しむために車を追加したいけど、そもそも車を持つと維持費高いしなぁ…と悩んでいる方には是非オススメしたい一台です。

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